名古屋工業大学図書館報「@Library」

「@Library」は、名古屋工業大学図書館のブログ版図書館報です。詳細は、http://profile.hatena.ne.jp/nitlib/ をご覧ください。

2021-01-01から1年間の記事一覧

また登るために

見た瞬間にそのタイトルに惹きつけられたのが、竹内洋岳さんの『下山の哲学 登るために下る』。どうして「下山」なのだろう。ページをめくると、まさにその問いに答えるかのように、竹内さんの語りは始まります。それははじめから驚きに満ちていて、みるみる…

学生の「おすすめ図書」

●インフラ事故 : 笹子だけではない老朽化の災禍 日経コンストラクション編 日経BP社 2013.10請求記号:510.9||I 54 図書ID:1325852 2012年12月に中央自動車道の笹子トンネル内で発生した天井板落下事故を覚えていますか?数名の犠牲者を出したこの事故は、…

当たり前が奇跡

「ありがとう」の対義語(反対語)は「あたりまえ」なのだそうです。「ありがとう」を漢字で書くと「有難う」。「有り難い」、まれである、めったにない。めったにない事にめぐりあう。すなわち「奇跡」ということですね。 私たちは毎日起こる出来事を当たり…

展示企画-『いつもの冬』を『美しい冬へ』-

紅葉も散り始め、寒い日が続いていて、冬の訪れを感じますね。 皆様いかがお過ごしでしょうか。忙しい年末、たまには暖かいところで読書なんて過ごし方もいいかもしれません。 名工大図書館では、生協学生委員会の皆さんによる企画展示を以下の通り開催して…

図書館を快適に利用してもらうために ーSAのお仕事#2

SA

Kさん(社会工学科4年 2021年4月採用) この記事では、私が図書館の「SA」というものに対して何を感じているかを書こうと思います。 私は昔から本を読むことが好きでした。小学校の図書委員会に始まり、中学校の情報委員会、高校の図書局…というように、本…

学生の「おすすめ図書」

●鉄の骨 池井戸潤著 講談社 2009.10請求記号:913.6||I 33 図書ID:1314009 少し前、リニア建設を巡ったゼネコンの談合がニュースになりましたね。そもそも、談合とは何でしょうか?なぜ、談合は何度も繰り返されるのでしょうか?談合を行うゼネコンだけが悪…

「海岸工学にまつわる本の紹介コラム」の紹介

土木学会海岸工学委員会のサイトに海岸工学にまつわる本の紹介コラムが掲載されています。 https://coastal.jp/info/books/想定している読者は、一般の方から専門家までとのことです。本学の北野利一先生の発起による企画で、元図書館長で名誉教授の喜岡渉先…

本に親しむ

10月27日~11月9日は読書週間です。今年で75回目となる読書週間。その歴史をひも解くと、第1回の開催は1947年とのこと。終戦から2年という、復興そして新たな国のかたちが模索されていたであろう時期に、こうした運動が起こり、歓迎され、受け入れられたこと…

教職員の「おすすめ図書」

保浦 知也先生 ( 電気・機械工学教育類/プログラム/専攻 機械工学分野/准教授) ●地球の未来のため僕が決断したこと : 気候大災害は防げる ビル・ゲイツ著 ; 山田文訳 早川書房 2021.8請求記号:519||G 26 図書ID:1341717 気候変動と温室効果ガスの削減に…

よく生きる

「少年老い易く学成り難し」や「命短し恋せよ乙女」など、そんな古いメッセージは学生さんの心にあまり響かないかもしれません。ましてや、自分が若者というステージに一時的にいるという事実を意識することも少ないかと思います。 生きている間、いくつかあ…

学生の「おすすめ図書」

●しゃばけ 畠中恵著 新潮社 2004.4請求記号:913.6||H 41 図書ID:6012713 江戸時代を舞台とした小説。江戸の薬種問屋の一人息子の一太郎は体が弱く周りから心配されるほどですが,ある日一太郎は人目を盗んで夜に外出したところ,事件を目撃します。それを…

学生の「おすすめ図書」

●「パン屋再襲撃」 『短篇集』3(村上春樹著『村上春樹全作品 : 1979〜1989』8 講談社 1991.7)所収請求記号:913.6||Mu 43||8 図書ID:1306106 私はパンが大好きなので、この題名に惹かれて今まで難しいだろうと敬遠していた村上春樹さんの作品をはじめて…

挑戦したい本!

何か読書で挑戦してみませんか 名前は知っているけれど、読んだことのなかった本何だか難しそうで手が伸びなかった本ボリュームのある本シリーズ制覇原書を読んでみる気になる作家の世界にどっぷり浸る 皆さんの挑戦のきっかけとなる(かもしれない)本を集…

細田守監督作品

就職してから、映画館へ映画を観に行くことが多くなりました。 基本はその時に観たい作品を観に行くのですが、たまに監督の名前で「絶対観に行く!」となることもあります。そんな監督の一人が、細田守監督です。 初めて細田監督の作品を観たのはもう20年以…

ご安全に!

私がこの日本語を最初に聞いた時は、かなりの違和感を覚えました。敬意を持つ人がする行為を「安全に」をつけて言い表したいとき、「Aさんは車を安全に運転なさいました」など、行為自体に尊敬表現をつけるのが一般的で、「ご安全に運転」とは言わないだろう…

学生の「おすすめ図書」

●高熱隧道 吉村昭著 新潮社 2010.7請求記号:913.6||Y 91 図書ID:6012710 黒部峡谷。約80年前、人の侵入を拒み続けるこの峡谷で行われたある隧道(トンネル)工事をご存知でしょうか。隧道を掘削する岩盤の最高温度165度、全く予測できない時速200kmの雪…

教職員の「おすすめ図書」

小幡 亜希子先生 ( 生命・応用化学教育類/プログラム/専攻 環境セラミックス分野/准教授) ●座右の古典 : 賢者の言葉に人生が変わる 鎌田浩毅著 東洋経済新報社 2010.11 請求記号:019.9||Ka 31 図書ID:6012700 この本は読書のためのガイドブックとも言え…

2020.4-2021.3 電子ブック of the YEAR

@Libraryでは、2019年度中の冊子図書とリポジトリのランキングを過去の記事でご紹介いたしましたが、今回は2020年度の電子ブックの利用ランキングをお届けします 昨年度(2020年4月~2021年3月)のアクセス回数ランキングBEST20です。 [対象:Maruzen eBook …

SAの業務について ーSAのお仕事#1

SA

図書館では、SA(スチューデント・アシスタント)と呼ばれる学生スタッフも働いています。図書館の日常的な業務をはじめ、普段なかなか手の回らない細かな仕事などにも取り組んでいただいており、今や欠くことのできない存在です。「SAのお仕事」では、SAと…

世界の名著

先日、「マンガでわかる世界の名著」という本を読みました。この本は、NHKで放送されている「100分de名著」という番組の中で紹介された本の内容をさらに抜粋して要約された内容になっています。 名著と聞くと、皆さんはどのような印象を持っていますか?私は…

学生の「おすすめ図書」

●いちばんやさしいデジタルマーケティングの教本 : 人気講師が教えるメディアと販促の新しい基礎 田村修著 インプレス 2017.9*電子ブックで読むことができます(閲覧には学内ネットワーク環境への接続が必要です)* 生協のPCを買った人はいますか?けっこ…

生協学生委員会 【図書館のあれこれ 〜図書館を使ってみよう!〜】

生協学生委員会のみなさんによる名工大図書館の紹介です。 2021年度がスタートして、早くも1ヶ月が過ぎました。 対面とオンライン交互に授業を受けるスタイルに慣れてきた頃かな?と思ったら、また緊急事態宣言発出により状況が変わりそうで、落ち着かないで…

はじめて名工大図書館を利用するみなさんへ

新入生のみなさん、大学図書館へようこそ。大学図書館は、これまでみなさんが利用したことのある、高校の図書室や公共図書館とは、少し雰囲気が違っています。まず、広い!です。それから、専門書がたくさんあります。名工大の図書館は、名工大に所属してい…

図書館長から新入生へのメッセージ

(図書館長 小畑誠) 新入生の皆様へ ご入学・ご進学おめでとうございます.昨年はCOVID-19により世の中が大きく変わった1年でした.皆さんも学校の授業のスタートが遅れ,クラブ活動や行事は制限されるなどこれまでにないことが多かったと思います.本学は…

こころには水分と表札?

今回は、(現西尾市の女学校を卒業している)茨木のり子さんの「自分の感受性くらい」や石垣りんさんの「表札」という詩を紹介したいと思います。いずれも「超」がつくらい有名な詩ですのでご存知の方も多いと思いますが、コロナ一色の日常を過ごしている中…

青の世界を巡ろう

今回は、現在図書館で行っている展示をお勧めしたいと思います。その前に少しばかり、展示に絡めた私の思い出にお付き合いください。 ==「問題に向き合った」経験、皆さん一つ以上はお持ちなのではないでしょうか。学校で受けたテストもそうですね。小学校…

学生選書ツアー

例年書店に出向いて実施している「学生選書ツアー」ですが、今年度は新型コロナウイルス感染拡大防止のため、初のWebでの開催となりました。2020年11月11日~23日の期間に実施し、参加者6名が計82冊の本を選んでくれました。(学部1年生3名、学部2年生1名、…

世界三大美書

世の中には、「世界三大○○」と呼ばれるものが数多くあります。有名どころとしては、「世界三大美人」「世界三大珍味」などでしょうか。そして、この「世界三大○○」は、本の世界にも存在しています。それが、「世界三大美書」と呼ばれる3つの本であり、その内…

-ほんだな-を透して見た風景

『棚』-ほんだな-は、十数年前の卒業生の作品です。南館1階の新着図書紹介コーナーにあります。 本を森のように三つ重ねて本棚とした斬新なタイトル。私にとって、普通の書架とは違った特別な存在感を持っていました。一年を通して、幹であり枝である本棚を…

学外文献依頼(ILL)サービス

図書館に所蔵がない学術文献を読みたい場合に、他の図書館に依頼して、郵送してもらうサービスがあります。名工大に所属している人は、名工大図書館に申し込めば、誰でも受けられる図書館サービスです。ちなみに、大学を卒業した後は、最寄りの公共図書館に…