名古屋工業大学図書館報「@Library」

「@Library」は、名古屋工業大学図書館のブログ版図書館報です。詳細は、http://profile.hatena.ne.jp/nitlib/ をご覧ください。

フィギュアスケート

すっかり秋になりました。
夏が異常に暑かった分、余計に肌寒く感じます。

秋になるとフィギュアスケートのシーズンが始まります。
今年2月の平昌オリンピックでのザキトワ選手の演技は圧巻でした。
演技後半に固めたジャンプを次々跳ぶ姿は、まさに異次元の強さ!
アスリートのすごさというものを改めて感じさせられました。

ところで、今シーズンから大幅なルール改正があり、演技時間、基礎点、加点の幅等でかなりの変更がありました。
ジャンプには高い質が求められるようになり、今まで注目されてこなかった選手の大躍進もありえそうです。
そして、高橋大輔さんが今シーズン限定で現役復帰されので、楽しみで仕方ありません。
若手へ注目が集まりがちですが、ベテランの円熟味を帯びた演技にもぜひ注目していただきたいです。

今年は誰が世界王者、女王になるのか楽しみですね。

 

フィギュアスケートを滑っている女性選手のイラスト

 

学生の「おすすめ図書」

著者の似顔絵

(情報工学専攻/博士前期課程2年)

実践版GRITやり抜く力を手に入れる : あなたのパフォーマンスを最大限に引き出す科学的な方法
キャロライン・アダムス・ミラー著 藤原弘美翻訳 すばる舎 2018.2
請求記号: 159||Mi 27 図書ID:1334613

過去にアメリカでは子供の自尊心を高めるために
褒める教育を行ってきました。
その結果として、大人になった彼らは心が脆く
何も成し遂げない人間になってしまった。

そして現在ではやり抜く力『GRIT』を育てる教育が
注目されています。

GRITの第一人者であり、心理学者のアンジェラが
「スペリング・ビー」の全国大会に参加した子どもたちや
陸軍士官学校に入学したばかりの士官候補生に対して、
他の一連の項目と併せてGRIT Scaleを用いた調査を行った結果、
最後(決勝戦進出、厳しい訓練を完遂)までやり遂げた者を
最も正確に予測したのは、IQなどではなく、GRITのスコアで
あったことを示しました。

目標がある人、何かを頑張りたい人。
この本を読めばヒントがあるかもしれません。

 

学生選書ツアー2018

 

選書ツアー2018 展示の写真1

選書ツアー2018 展示の写真2

7月3日(火)に、丸善名古屋本店にて、
学生選書ツアーを開催しました。
選書ツアーとは、学生が図書館に置いて欲しい本を
書店で選ぶことができるイベントです。
今回、参加者10名が計158冊の本を選んでくれました。

選書した図書は、図書館1階に展示しています。
貸出もできますので、ぜひご利用ください。

選書ツアー参加者の感想をご紹介します。

私は今回、初めて選書ツアーに参加しました。
自分の専門分野の本や読みたかった小説、
趣味の本など、資料選定基準にそっていれば、かなり自由に本を選ぶことができました。
丸善名古屋本店さんには非常に沢山の本が販売されていて、
普段見ないような学術書や図鑑なども手に取ることができ、
様々な本を知るきっかけにもなりました。
予算も時間も十分に用意されていたので、
心置きなく本を選ぶことができ、楽しかったです。
普段できない貴重な体験をすることができました。
また、次回の選書ツアーに参加したいと思います。
読みたい本がある方や、読書が好きな方は
一度参加してみてはいかがでしょうか。

今回、初めて選書ツアーに参加しましたが、
とても有意義な時間を過ごすことができました。
私は、専門書のほかに文学小説や、
趣味に関する実用本を中心に選書しました。
かねてより、うちの図書館に蔵書数が少ないと感じていたためです。
(工業大学なので仕方ない部分もありますが。)
率直に自分が「読みたい!」と思った本を、
図書館に置くことができるのが、
選書ツアーの最大のメリットだと思います。
一人あたりの予算も十分あったので、あまり値段を気にせずに       読みたい本を探し、その本たちを大学に購入していただき、
無料で読めるなんて夢のような話です。
(もちろん自分で買うことのメリットもたくさんありますが、
特に専門書は高くてなかなか手が出せません!)
ちなみに私が選書した本はもれなくすべて購入していただけました。
私は、大型の本屋に行ったことがほとんどなかったのですが、
いざ訪れてみると、興味深い本ばかりで、選ぶだけでも
十分楽しめました。
このような機会がなければ、足を運ぶことはなかったと思うので、
本だけでなく、本屋さんの素晴らしさも知るよいきっかけになりました。
来年も開催されるのであれば、時間を作ってでもぜひ参加したいです。

選書ツアーは、学生の皆さんが自分で図書館に置く本を選ぶことができる
貴重な機会です。
興味を持ってくださった方、ぜひ次回の選書ツアーにご参加ください。

Weとは誰?

先日、とある文系大学のオープンキャンパスに出向く機会があり、模擬授業に参加してきました。

授業はアメリカ独立宣言の分析で、英文と和訳の資料が配られました。1776年に採択されたアメリカ独立宣言は、その前文で「全ての人間は平等に造られ」「生命、自由、幸福の追求」の権利が与えられていると明言しています。様々なレトリックが駆使されたその文章は力強く、現代のアメリカ国民に今なお影響力を持ち続けているそうですが、歴史的には黒人や女性の人としての権利が認められたのはもっと後だったことから逆算すると、独立宣言の文面で用いられている「We/men/人間」は白人男性のことで、自由平等の理念は非常に限定されたものだったと解説されていました。
 
前提となる言葉や物のとらえ方に思い込みがあったり、知らず知らずの間に自分の都合の良いように物事を解釈してしまうことは、生活の中でも、また学問・研究の中でもよくあることです。それを回避するには、柔軟な発想で複数の視点をもつことが求められます。大学時代はその力を養う第一ステージともいえます。探求であったり、対話であったり、たくさんの良い出会いを経験してください。(図書館の本たちも、静かに貢献してくれますよ!)


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 『umie/ウミエ スプラッシュファンタジアミラージュ』in 神戸
音楽に合わせて、高さ10mの水しぶきに泳ぐ魚、サメ、花火などが映し出されました!
『umie/ウミエ スプラッシュファンタジアミラージュ』in 神戸の写真

 

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図書館実習生による企画展示

企画展示の写真

 8月27日~8月31日の間、愛知淑徳大学より司書資格取得を目指す
学生を受け入れ、図書館で実習を行いました。
今年も実習の一環として、実習生が展示の企画及び設営を行いました。
そこで、実習生の皆さんに、展示について紹介する記事を書いてもらいました。 

図書館実習の一環として、企画展示をすることになりました。
テーマは「観光」です。
今年の夏は、暑かったですね、暑すぎました。
暑すぎて外出を諦めた方も多いのではないでしょうか?
私は諦めました…。
夏を取り戻すために、秋を満喫したいですよね…!

というわけで!図書館で見つけた「秋」を集めてみました。
スポーツの秋、読書の秋、食欲の秋…たくさんありますが、一つに絞るなんてもったいない!平成最後の秋、欲張って過ごしませんか?
このブログを読んだときから、あなたの秋はもう始まっています!!

**展示は新着図書コーナー横のスペースにて行っています**

夢のトトロ

私は、スタジオジブリ作品の「となりのトトロ」が大好きです。

「となりのトトロ」は、昭和30年代の日本が舞台のアニメーション映画。                   サツキとメイ姉妹のお母さんが入院している時、                 子どもにしか見ることができない不思議な生き物トトロが現れます。
お母さんがいなくて本当は寂しいのに、トトロの存在に励まされ
頑張る二人の姿に感動してしまいます。


私には二人の子どもがいます。
子どもたちが小さい時、「となりのトトロ」のDVDを一緒に見ていると、                     
上の子はトトロが大人の私には見えないと思い、                 トトロが出てくる度に、「母さん今トトロが飛んでね。それでね、今降りてね…」と、目を輝かせて私に説明してくれました。
とても懐かしい思い出です。

また、5年前になりますが、長久手の「サツキとメイの家」に行ったことがあります。
「サツキとメイの家」は「となりのトトロ」に登場する和洋館の家で、
映画に出てくる家の様子が見事に再現されていました。
外観はもちろん、台所のタイル、お風呂(今で言う五右衛門風呂)、懐かしい年代物のおもちゃなど、家の中にある物までそっくりに作られています。
そして、家の周囲の様子から、緑豊かだった当時の自然の様子も感じることができました。

 

www.aichi-koen.com

 

2022年には長久手に「ジブリパーク」ができるそうです
「ジブリパーク」は「となりのトトロ」を制作したスタジオジブリのテーマパーク。
今からとても楽しみです。

www.pref.aichi.jp

 

 

 

教職員の「おすすめ図書」

鶴舞公園内の奏楽堂

橘田 直樹(学術情報課)

アースダイバー
中沢新一 講談社 2005.5
請求記号:213.6||N 46 図書ID:1335038

「名工大アースダイビング」

名工大から東へ、吹上の方に歩いていくと、古い街並みの静かな住宅街がある。反対に、名工大から西へ、鶴舞公園を抜けると飲食店が多くなり、さらに歩くと大須商店街にたどり着く。国土地理院の発表している地図でこのあたりの標高を調べると、「吹上」が高くて、「鶴舞」に向かって徐々に低くなっていき、「大須」でまた少し高くなる。

 

もう少し視野を広げると、このあたりの地形は、あたかも岬の先端に熱田神宮があり、その岬がつくる入江の奥に名工大は位置しているように見える。熱田神宮の周りには、白鳥古墳や断夫山古墳のような大きな古墳があり、だんだん北に行くにつれ小さくなる。名工大にある一本松古墳は、その小さな古墳の一つである。路線図を見ながら地下鉄に乗っていると、このような地形を忘れがちになるが、実際に歩いてみると街と地形が密接に関連していることが分かる。

 

中沢新一『アースダイバー』には、縄文海進期において、現在よりも陸地の奥まで海水が侵入していたと記されている。そのことを、このあたりの地形に当てはめてみると、熱田神宮のある場所は本当に岬であり、名工大のある場所は本当に入江の奥であったのだろう。

 

工学的教養の一つとして都市空間の把握ということがあると思うが、由緒ある神社や寺院は特異な地形の場所に建てられている。古代に思いをはせながら大学の周りを散歩してみると、新たな発見があるのではないだろうか。


>>>散歩関連本(図書館で読める)

路上観察学入門
赤瀬川原平、藤森照信、南伸坊編 筑摩書房 1993.12
請求記号:361.78||R 62 図書ID:6008263

考現学
今和次郎 ドメス出版 1971.1
請求記号:380.8||Ko 71 図書ID:1101808

※図書館北館1階「おすすめ図書」コーナーに展示中!