名古屋工業大学図書館報「@Library」

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教職員の「おすすめ図書」

世界の美しい地下鉄マップ

マーク・オーブンデン編著;鈴木和博訳

東京 : 日経ナショナルジオグラフィック社 2016.10

請求記号:686.2llO 92 図書ID:1337950

(学術情報課長 棚橋是之)

 

 世界で最初の地下鉄は1863年にロンドンで開通しました。日本では1927年上野~浅草間に初めて開通し、名古屋でも国内3番目に開通しました(1957年名古屋~栄町(現 栄)間)。 私自身、日本国内のほか、海外数都市でも地下鉄を利用して街を巡ったことがあります。見知らぬ土地で目的地に向かうために、乗換駅や乗換先の路線名などを路線図で調べてから乗車します。乗車してからも乗り過ごさないよう、車内アナウンス、停車駅での駅名表示、路線図の確認は欠かせません。いまは、検索サイトなどで調べることもできますが、海外では紙媒体の路線図を頼りにしています。
 今回紹介する「世界の美しい地下鉄マップ」(原書名:Transit Maps of the World)は、著者が収集した166都市(地域)の地下鉄(都市(地域)によっては、地下鉄以外の都市交通機関が含まれる)の路線図を集めた図書です。東京、パリ、ロンドン、ベルリンなど歴史の長い都市では、昔の路線図も登場します。昔の路線図をみていると、最初は地勢に沿って作成されていました。しかし、複雑な路線網に発展すると、駅間の位置や距離、方角よりも、実用的な見やすさ、駅と路線の関係を直線と曲線の組み合わせでの表現に変化したことがうかがえます。

 路線図を眺めながら、デザインに至った背景や現地の様子を想像したり、オンラインマップやガイドブックと照合するなどしたり、あるいは純粋にデザインを楽しむなど、いろいろな楽しみ方があるかと思います。

 

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学生の「おすすめ図書」

エンジニアが明かすF1の世界

小松礼雄著 東邦出版 2019.5

請求記号:788.7llKo61 図書ID:6011421

 

F1を観たことがありますか? ドライバーに脚光が当たりがちですが、実はチームスポーツであり、勝つためには裏方の活躍が欠かせません。

ただクルマをぐるぐる走らせているだけでしょ、と思ったら大間違い。勝つためにはマシンのセッティング、コースに合った戦略など様々な点を考慮することが欠かせない、非常に戦略的なスポーツなのです。

そのポイントを現役エンジニアの目線から、初心者にもわかりやすく説明してくれている入門書として最適な一冊です! 

                 (生命・応用化学専攻博士前期課程2年)

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『読書週間』 10月27日(日)~11月9日(土)

10月27日~11月9日の2週間は『読書週間』です。
全国で様々な読書推進の企画が行われますが、本学図書館もこの機会に
館内にて、過去に文学に関する様々な賞を受賞した作品を集めて展示しています。
新たな世界に出会えるかもしれません。
ぜひ、お手に取ってみてください。

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 **展示は新着図書コーナー横のスペースにて行っています**

 

卯建つの町並み

 徳島県の美馬(みま)市を訪れる機会がありました。郵便番号が777で始まる
ラッキーな(?)市です。美馬市の中央には日本三大暴れ川の一つである吉野川が
流れていますが、台風のたびに洪水の被害にあうことから、稲より早い時季に
収穫できる「藍」の生産が盛んになった地です。
 
 美馬市には歴史的建造物である「うだつの町並み」が小規模ながらも今なお
保存されています。(東海では岐阜の美濃市が有名ですね。)
 
 鉄道のない時代に、吉野川を行き来する舟は藍の商取引を支えました。
うだつの町並みには富を築いた藍商人たちの商家が今なお誇らしげに立っています。
 この町のうだつは建物の両側に「卯」字形に張り出した小屋根付きの袖壁です。
うだつは長屋で火災が起こった際に延焼を防ぐ役割がありましたが、
うだつを上げるには高額な費用がかかることから、装飾が施され、富や成功の
象徴となっていったそうです。
 
 通りを歩く途中、一軒の家の玄関が開放されていて、外に向けて生け花が飾られていました。そこは吉田家住宅で、毎年1、2月頃に「うだつをいける~悠久の美と
ともに~」と題して假屋崎省吾さんの華道展が行われているそうです。
 
 気候の良い季節にはぜひ少しばかり遠出して、古い街を歩いてみてください。
土地のいろいろな繋がりが実感できると思います。
 
 おまけ:建築書ではありませんが、全国のうだつについて書かれた本が図書館に
ありました。散策の後は、気になったワードをOPACで検索して、もう一つの旅も
楽しんでください。
 
うだつ:その発生と終焉

中西 徹 二瓶社 1990.1

請求記号:383.9||N 38 図書ID:1220243

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教職員の「おすすめ図書」

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石井成先生(社会工学教育類・経営システム分野、社会工学専攻・経営システム分野/助教

炭素文明論

佐藤健太郎 新潮社 2013.7

請求記号:435.6||Sa 85 図書ID:1337752

 

化学を専門とするサイエンスライターである著者が、炭素を含む種々の化合物と人間の文明・歴史との関わりについて著した書籍です。炭素は地球上に重量比で0.08%しか存在しない元素ですが、これを含む化合物は全化合物の実に8割に及び、食料として、嗜好品として、またエネルギー源として、人間の活動には欠かせない役割を果たして来ました。重要な役割を果たすが故に、本書では「人類史は炭素争奪戦だ」とまで評しています。
また余談ですが、著者は国道愛好家でもあり、国道に関する書籍も何冊か上梓しています。こちらもおすすめです。

 


 

学生選書ツアー2019

 
7月3日(水)に、三省堂書店名古屋本店にて、
学生選書ツアーを開催しました。
選書ツアーとは、学生が図書館に置いて欲しい本を
書店で選ぶことができるイベントです。
今回、参加者11名が計247冊の本を選んでくれました。
選書した図書は、図書館1階に展示しています。
貸出もできますので、ぜひご利用ください。
選書ツアー参加者の感想を紹介します。

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私は去年に引き続き選書ツアーに参加させていただきました。
ツアーの会場は名駅ゲートタワーモールにある三省堂書店でした。
三省堂書店に行ったことのある方はご存知かと思いますが、品揃えが非常に豊富で、自分が読みたかった本や興味のある本を自由に選ぶことができました。
この選書ツアーでは予算も時間も十分すぎるほど用意されており、自分の興味のある本はもちろん、今まで手に取ることのなかったような本までをじっくり選ぶことができます。
教科書などを購入する時にも感じているかもしれませんが、学術書や専門書などは高額なものが多いです。そのような本でも値段を気にせずに選ぶことができるため、自分が普段買えないような本を選書ツアーで選ぶ、ということもできます。
選書ツアーに参加することで、いつもとは違った本の選び方をすることができました。
本を選ぶということは、新しい興味を発見することにもつながります。
皆さんも来年の選書ツアーに参加してみてください。
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図書館実習生による企画展示

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 8月26日~8月30日の間、愛知淑徳大学より司書資格取得を目指す
学生を受け入れ、図書館で実習を行いました。
今年も実習の一環として、実習生が展示の企画及び設営を行いました。
そこで、実習生の方に、展示について紹介する記事を書いてもらいました。 

テーマは「文芸作品に親しもう!」です。

9月に入ると、秋が段々深まっていきます。そこで、秋といえば読書の秋ということで、文芸作品を明治、大正、昭和、平成と発表の時代を問わず展示しました。これを機会に普段目にすることがない文芸作品にも、ぜひ挑戦し読んでみてください。意外に読み進めることができ、自分の読書の幅が広がるかもしれません。

**展示は新着図書コーナー横のスペースにて行っています**