名古屋工業大学附属図書館報「@Library」

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若き新メンバーへのエール <図書館からのメッセージ>

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  附属図書館長 内匠 逸

 

 新たに本学の一員となられた皆様,心より歓迎いたします。工科系大学の中でもトップレベルの研究環境と輝かしい伝統を誇る名古屋工業大学の若きメンバーとなられたのです。お祝い申し上げます。本学の一員として認められたことは,先人たちが発見し体系化した多くの知識・経験と,先人が築いた多くの文化・文明・歴史を学び習得した証です。多くの智慧を蓄えるに至った今日までの研鑽と努力に拍手を送ります。いまはご自身の状況にきっと満足と充実を感じていることでしょう。そしてまた,これからの人生への大きな期待・希望・夢をお持ちでしょう。とはいえ,同時に未来に対する漠然とした不安を感じているかも知れません。わたしたちが次に何をすべきかを決めるための示唆を与え,未来への不安を取り除いてくれるのは,先人の智慧であり過去から現在への進歩のベクトルではないでしょうか。

 図書館は知識を蓄え続けることが第一の存在意義であり,未来を築くための知識を提供することが第一の責務です。図書館は常に過去と未来との渚に立っているのです。世界的に著名な研究者の多くは,その学生時代,長い時間を図書館で過ごしたと語られます。図書館を上手に利用した人には,時代の最先端が見えるようになるのでしょう。本学の附属図書館も,未来の世界をリードすべき学生・研究者の揺りかごでありたいと願っています。

 皆さんは,小学校のときからパソコンに親しみ,インターネットを介した情報収集や情報交換に慣れてこられたでしょう。これらの手段で手に入れた知識はどの程度の信頼性があったでしょうか。インターネット上で無料で手に入る溢れんばかりの情報を精査し,本当に役に立つ知識を得るために,どれだけの手間と時間を費やしたことでしょう。明らかに間違った知識も,インターネット上から消えることはありません。インターネットを信頼できる情報源とするには大きな課題が残されているのです。いっぽう,図書館が蓄積する知識は、専門書や学術雑誌などの有形メディア,ないしは電子ジャーナルやオンラインデータベースなどの無形メディアで所蔵・提供されています。本学のメンバーであれば無料で検索・閲覧できます。さらに,所蔵された知識は,皆さんを含む世界中の良識ある賢人たちによって精査され続けています。一時的に誤った知識が所蔵されても,淘汰されていきます。蓄積されている殆どの知識は信頼に値します。

 現在,有形メディアで所蔵されている知識も,無形メディアつまりコンピュータ上のデータへの移行が加速しています。すでに,論文やレポートがオリジナルのアイディアに依るものかコピーなのか一瞬で判別できるまでになっています。これからの私たちは,常にオリジナルを創造し続けることでしか生き残れないのです。それこそが一人ひとりの存在価値となります。いま人類は史上最大の変革期を迎えようとしています。第4次産業革命です。新しい科学の時代が来ます。昨日までは,周りの人たちと同じ道を求めて歩んできたのかも知れませんが,今日からは異なる道を自ら選択しなくてはなりません。勇気と智慧をもって新しい道を切り開くのです。過去と未来の渚に位置する図書館とともに工学の先端を楽しんでゆきましょう。私たちも,居心地の良い図書館となるよう日々進歩しながら皆さんを応援します。