名古屋工業大学図書館報「@Library」

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芸術新潮の裏

「芸術新潮」の最新号が届くのを毎月楽しみにしています。
雑誌自体に興味もありますが、特に気になるのは裏表紙のいいちこの広告です。
食べ物でいいちこスーパー(今回初めて知りました。あのいいちこだと思っていましたが、あのいいちこではありません。)のシルエットを表しているのですが、毎月バラエティに富む食べ物、オリーブやクッキー、桜餅やポテトサラダ、もつ鍋なんてものもあり、今月はどんなデザインかな?とわくわくしています。
いつも素敵!と思うと同時によくネタ切れにならないなあとと感心しています。

自分が雑誌担当になってからずっとこの広告なので結構長いはず・・・とバックナンバーを調べたところ2007年12月号から続いていました。(いいちこスーパーの広告は1994年3月号から。長い!)

とてもユニークでかわいいのでたくさんの人の目について欲しいのですが、
芸術新潮の裏表紙にしか使われていないようで残念です。

この広告、第63回日本雑誌広告賞金賞を受賞しているそう。
作成しているアート・ディレクター河北秀也氏のインタビュー記事が2020年11月号に掲載されています。

いいちこの製造元である三和酒類株式会社は文化雑誌「iichiko」も発行しており、文化的な活動にも力を入れているようです。
こちらも河北さん監修だけあって表紙の写真からして哲学な香り漂う美しい装丁の雑誌です。

芸術新潮にしか広告を出さないことや商品名を打ち出さないコマーシャル、
硬派な文化雑誌を発行するとか、もしかすると会社の売り上げ的には無駄かもしれませんが、こうした活動の中に企業の本質があるのかもしれませんね。

気になった人はブラウジングコーナーにある現物を見てください。
「iichiko」もブラウジングコーナーにありますよ。