目録業務に携わるようになって2年半になります。
まだまだわからないことが多く、手探りな状態ですが、
先輩職員の皆さんに助けていただきながら日々取り組んでいます。
目録業務とは、タイトルや著者などといった本にまつわるデータを
図書館システムに登録する作業のことです。
この作業によって、端末を使っての貸出・返却をはじめとした図書の管理や、
OPAC(Online Public Access Catalog)での蔵書検索が可能になっています。
図書館システムへ登録するデータの一つに、分類記号があります。
名工大図書館では、日本十進分類法(Nippon Decimal Classification:NDC)を
採用していて、現在はこのNDC新訂9版に基づいて本の内容や形式などから
分類をつけています。
分類は図書に貼られている背ラベルの1段目にも印字され、
分類をつけることは、いわばその図書の所番地を決めるようなものです。
この、分類をつける作業が、
図書館のことを勉強していた学生のころから苦手でした。
そして今も変わらず得意ではないのですが、
感じているわからなさは学生のときのそれとはまた違っていることに
ふと気づきました。
今振り返ってみると、学生のときは本当にただただ訳がわからない
という感じだったのが、今は分類という森に分け入って、
森の深さを実感しながら、その森の中で迷っている。そんな感覚でしょうか。
前例や他の図書館でつけられている分類、書誌に記されている分類など、
あらゆるものも参考にして、NDCとにらめっこしながら
一つの分類を追い求める作業は、
難しく、悩ましく、とにかく苦しいのですが、
ルールや制約がありながらも自由である
この分類の世界をさまようおもしろさも、
わずかずつですが感じられるようになってきました。
工学系専門の大学である名工大の図書館にふさわしい分類、
また自信を持って自分らしく分類をつけられるようになりたいと、
思いを新たにしているこのごろです。