名古屋工業大学図書館報「@Library」

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うなぎで磨く感受性?

私たち愛知県の人間からすると、うなぎといえば一色町ですよね。
一色町は西尾市と合併しましたから(2011年4月1日だそうです)、
今では西尾の特産品というべきかもしれませんね。

ということで、今回はうなぎ……ではなく西尾とゆかりのある詩人、
茨木のり子さんを紹介したいと思います。

茨木のり子さんは1926年生まれで、2006年に亡くなりました。
西尾では、6歳から17歳ころまで過ごしたそうですが、
(現西尾高校の卒業生とのことです)
満州事変が1931年(5歳)、日米開戦が1941年(15歳)、
終戦が1945年(19歳)ですから、
青春の大切な時間を戦争と隣り合わせで過ごしたわけで、
物資的にも精神的にも、
うなぎを食べるような余裕はなかったかもしれません…。

でも、それでも、茨木さんの詩はとってもすがすがしいんです。
すごく有名ですが、『自分の感受性くらい』はぜひ一度読んでください。
(残念ながら本学の図書館にはないようです…)

「ぱさぱさに乾いてゆく心を
ひとのせいにはするな」

から始まり

「自分の感受性くらい
自分で守れ
ばかものよ」
 (茨木のり子『自分の感受性くらい(花神社、1977年)』より)

で終わるわずか230文字足らずの詩ですが、きっとグッときます。

今年の土用の丑の日は2回あり、次は8月6日だそうですね。
今年はぜひ、西尾一色産のうなぎを食べながら
茨木さんの詩に思いをはせてみてください。
感受性が磨かれるかもしれませんよ!?