名古屋工業大学図書館報「@Library」

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教職員のおすすめ図書

渡辺 友見(学術情報課)

山で正しく道に迷う本
昆正和著 日刊工業新聞社 2013.11
請求記号: 786.1||Ko 71  図書ID:6006996

今年から国民の祝日に、8月11日の「山の日」が加わりました。
普段は割とインドア派な私ですが、登山には憧れを抱いていて、
山の日が出来たなら山に行かないとね!という
安易な発想からこの本を手に取ったのです。
あと、タイトルにある「正しく迷う」とは一体どういうことなのか、
というのも気になった理由のひとつ。

いわゆる、具体的な山の名前が挙げてあって、
登山ルートが載っていて・・・という本では全くないです。
まずは山で道に迷わないようにするにはどうすればよいか。
それでも道に迷ってしまった時にはどうしたらよいか。
その他、登山にまつわる心がけるべきことが、
著者の経験を元にかなり具体的に書かれています。

とはいえ、夏休みに山へ出かける計画はまだないので、
ビバーク(野宿)は・・・という内容なんかはちょっとハードルが高い。
ただ、途中で道に迷ってしまった時、
引き返せない人がいる。それは何故か?という話は、
普段の生活の中で何かを判断する時にも通じることがあるし、
計画→実行→反省→改善を習慣づける、という項目は
リスクマネジメントの考え方として登山以外のことにも活用できそう。

 

何より、登山ってこんなに総合的な人間力を試されるものなのか、
ということが分かって面白かったです。
登山愛好家への見方も変わる一冊。