名古屋工業大学附属図書館報「@Library」

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大学で学ぶということと、図書館


名古屋工業大学附属図書館長
松尾啓志

入学おめでとうございます。長期の受験勉強の後で、まだ生活のペースをつかむことが難しい時期ですが、いよいよ4年間の大学時代のスタートです。人生の中でも、楽しく、かつ大切な4年間です。
 大学生の間に何をすべきなのでしょうか。専門性を身につけること? 確かに必要ですが、技術者として生きていくためには一生勉強です。また大学では専門を学ぶことを通して、”学び方を学ぶ”と考えてください。友達を作ること? 工科系単科大学という均一性の高い空間内にとらわれず、広く他大学や社会と交流することにより、幅広く友人は見つけるべきです。
 では大学生の間に何をすればいいのか? それは立ち止まって考える、いや考え尽くすことです。そして、自分の知識、智慧の幅を広げることです。その方法の一つとして多様な本に触れることです。例えば、シェークスピアでも、宇宙論でも、哲学でも、宗教でも、何でも知る努力をすることです。多様な価値観を知るべきです。
 ただ、最初から多様な本、多様な価値観と言われてもぴんとこないと思います。初代ドイツ帝国宰相ビスマルクの有名な言葉 ”愚者は経験に学び、賢者は歴史に学ぶ” を引くまでもなく、歴史知識は重要です。まずは、自分の専門分野、例えば化学なら化学史、建築なら建築史を勉強することをお勧めします。歴史を学ぶことにより、結果として大学で学ぶ専門知識の立ち位置が理解できるだけでなく、宗教や哲学にも展開すると思います。
 図書館には、あなた方の学びを助ける膨大な本があります。また学びの空間もあります。是非とも、図書館を活用することにより、今後の人生を力強く生きるための、知識、智慧の根を広く、深く張る充実した大学生活を送られることを期待しています。