名古屋工業大学図書館報「@Library」

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館長交代(2) 図書館長就任のご挨拶

7月1日付で附属図書館長に就任された松尾啓志先生から、
利用者のみなさんへメッセージです。

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附属図書館長就任のご挨拶                附属図書館長 松尾啓志
7月1日に附属図書館長に就任しました。名古屋工業大学の構成員皆様の教育・研究に
図書館が重要な位置づけとなるように、尽力したいと思っております。

 10年ほど前、"ネットサーフィン“という言葉が流行りました。
WEBブラウザ上に表示されるあるサイトの情報を見るとともに、そのページ上のリンクを
クリックすることにより、さらに関連した情報のページにたどり着く。
このような繰り返しによる情報閲覧状態がサーフィンに例えられた訳です。
確かに昔は現在ほど、google社に代表される検索エンジンが発達しておらず、
人手によるリンクが情報の繋がりを形成していました。
そのサーフィンの途中で、必ずしも前のページとは密接には関連しないけれども
有益な情報にも触れることもできました。
 しかし、検索エンジンの発達により、欲しい情報のキーワードを入力し検索する(ググる)ことにより、
直ちに情報を得ることができる時代になりました。これは一見よいことのように思えますが、
検索結果のトップ20にランクされないと、存在さえ忘れられてしまう情報の寡占化や、
一見関係ないと思われるけど実は有益な情報に偶然に触れる機会が少なくなりました。
 特に学生の皆さん、大学の4年間(6年間)は、入学以前や卒業以後とは異なり、
人生の間で唯一と言ってもよい十分な「寄り道」の時間を持つことができる期間です。
雑誌を含めて、書籍を読むことは、さまざまな情報、さまざまな考え、さまざまな歴史に
触れることができます。一見無駄かも?と思われる本でも、本当に無意味であることはなく、
何かに役立つ可能性を秘めています。確かにある狭い分野の専門知識を得ることは、
もちろん重要であり、また短期的には大きな満足感が得られるかもしれません。
しかし、長い人生のうち大学時代は知識に広がりを持たせるとともに、知恵にまで
熟成させるための大切な期間です。是非とも図書館でたくさんの本に触れてください。
 図書館としても、みなさんがすてきな「寄り道」をできるように、可能な限り
よい本を提供したいと考えております。また皆さまからの情報提供も期待しております。