名古屋工業大学図書館報「@Library」

「@Library」は、名古屋工業大学図書館のブログ版図書館報です。詳細は、http://profile.hatena.ne.jp/nitlib/ をご覧ください。

2018年度学生選書ツアー参加者を募集しています!(終了しました)

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附属図書館では、学生が図書館に置きたい本を書店で直接に選ぶ、学生選書ツアーの参加者を募集しています。
今年度は、丸善名古屋本店で実施します。
読みたいと思っていた本、オススメのあの本を、図書館に置いてもらえるチャンスです!
(※漫画、ライトノベルズ、視聴覚資料、雑誌など、一部購入対象外のものがあります。)

 昨年度の選書ツアー関連記事は、こちら →  ”学生選書ツアー2017”

 

 参加申し込みの詳細は、図書館ウェブサイトをご覧ください。

 

 本学学生の皆さんのご参加を、お待ちしています。

学生の「おすすめ図書」

ハムスターの写真

(生命・応用化学専攻/博士前期課程1年)

ティンカリングをはじめよう : アート、サイエンス、テクノロジーの交差点で作って遊ぶ
Karen Wilkinson, Mike Petrich著 ; 金井哲夫訳 オライリー・ジャパン 2015.6
請求記号:407||W 73 図書ID:1330286

小さい頃にPCなどの電子機器を分解して遊んだ人、
この大学には多いことでしょう(私もその一人…)。
このような幼少期から行ってきた「遊び」に相当する言葉が
実はあるのです。
それが「ティンカリング」!!
意味は、分解して壊すだけではなく、そこから新たに
自分が作りたいものを作る、素材・道具・機械をいじくりまわすこと。
研究詰めでちょっと疲れてしまった人、
幼き頃のあのワクワク感を思い出してみてはいかがでしょう。

学生リクエスト図書について

学生リクエスト図書展示

学生の皆さん、学習や研究に必要な図書は、
図書館にリクエストすることができることをご存知でしょうか?

リクエストは、学生ポータルの図書館サービスメニューからできます。
以下をご確認のうえ、お申し込みください。


<リクエスト前の注意事項>

・OPACで図書館の所蔵がないかどうか必ず確認してから
 申し込みをしてください。

・年度内での購入希望冊数は、一人3冊までです。

・本の価格・内容等によっては、お受けできない場合があります。

・リクエストを受け付けてから利用していただけるまで、
 通常2週間~1ヵ月程度かかります。

・申込者以外利用価値のない図書は、購入できません。
 広く利用されることがわかるように、購入依頼理由を必ず明記してください。

 

今回、今までにリクエストで購入した図書の一部を展示しました。
ぜひご覧ください。

皆さんからのリクエストをお待ちしています!

*「学生リクエスト」の展示は、
 図書館南館1 新着図書コーナー横に設置されています。

竹中大工道具館に行ってきました。

竹中大工道具館 外観

新神戸駅から徒歩3分の場所にある、竹中大工道具館に行ってきました。

日本で唯一の大工道具博物館だそうです。
大工道具の歴史や棟梁の仕事についての展示や、原寸大の建築模型もあり
決して広くはない博物館ですが、時間を忘れて長居してしまうほど。
中でもスケルトン茶室(壁を塗りこめる前の状態で、構造が丸見え)は、
細部にいたるまで丁寧に組まれた部材を見ることができ、
手仕事の緻密さに目がくぎづけです。

大工道具の歴史についての展示コーナーでは、
名工大図書館で所蔵する「大工雛形」の複製展示がありました。
「大工雛形」は様々な種類が存在するので、名工大所蔵分とは
別の雛形を見ることができました。

過去ブログ参照:


ボランティアの方の館内ガイドは、展示についての興味深いあれこれを、
惜しみなくお話しいただけるので、ぜひ参加してほしいイベントのひとつです。
他にも「ちょこっと木工」など気になるワークショップも行われています。

2018年5月6日まで、「アニメーションにみる日本建築」として
ジブリの立体建造物展から抜粋されたミニ展示も開催中です。

このジブリの立体建造物展については、図録を名工大図書館で所蔵しています。
ジブリの立体建造物展 | 名古屋工業大学附属図書館蔵書検索(名工大OPAC)

この展覧会では、建築家の藤森照信がジブリ作品に出てくる建築を
自身の視点から読み解いたコメントを書いているのですが、
図録でも読むことができます。
日本や世界の建築物への造詣の深さとわかりやすさで、読み物としても
おもしろいですよ。

建築を勉強中の方も、そうでない方へも、竹中大工道具館 おすすめです。

図書館へ行こう!

鶴舞公園の桜も、ピンクから鮮やかな緑へと変化してきました。
新入生の方も進級された方も、新しい1週間を経て
日常を取り戻しつつあるのではないかと思います。

附属図書館では、4月9日~11日に新入生向け図書館ツアーを行いました。
職員にとってもフレッシュな気持ちを取り戻す3日間となりました。

入館ゲートを入ってすぐの展示コーナーでは、
図書館内がひとめでわかる館内マップと図書とを組み合わせた
企画展示を行っています。
図書館のスチューデントアシスタントが、はじめて図書館を利用する方向けに
考えた企画です。
配布用のマップも用意していますので、ご自由にお持ちください。
裏面には、「いきなり役立つ図書館活用法」が載っていますよ!

企画展示の写真

ほかにも「学生・教職員のおすすめ図書」や生協学生委員会による
本屋大賞関連企画、NITech Hallホワイエで現在開催中(4月7日~5月6日)の
「窓学展」(http://madoken.jp/news/2018/03/4097/)関連図書を集めた
ミニ企画など、様々な企画展示を行っています。
(多くの本が貸出中のこともありますが)
授業の空き時間に図書館内を散策してみると、興味を惹かれる図書との出会いが
あるかもしれません。

「窓学展」関連展示
今後もいろいろな企画展示を行いますのでお楽しみに!

技術的特異点を迎え撃て!<図書館からのメッセージ>

内匠 逸 先生

附属図書館長 内匠 逸

 ご入学・ご進学、誠におめでとうございます。
あらたに学部に入学された皆さんは、工学エリートへのスタートラインに立ち、
大学院に進学された方々は、一層の専門性追求の段階に入ることになります。
どうか初心を忘れず自らの理想像を追い求めてください。

さて、工学の深淵を探求しようとする皆さんは、
第4次産業革命 (Industrie 4.0) や超スマート社会 (Society 5.0) という
近未来を象徴する言葉を耳にしているはずです。
味気ない表現としては、コンピュータによる社会の合理化を
一層推し進めることで、現代社会が直面する課題を解決できるという考えです。
もう少し味を付けると、サイバー空間の膨大な情報処理能力を
リアル空間のデータと融合させ、生産、流通、消費、交通、居住など
人々の生活を支える全ての社会活動が横断的で高い視点から
最適化された社会を実現することです。

超スマート社会実現へのキーワードとして、
IoT (Internet of Things)、ビッグデータ、人工知能(AI)、セキュリティ
という言葉が飛び交っています。
これらはいずれも、かつて情報学の専門用語でしたが、
いまでは、工学あるいは社会の共通語になっています。
情報学はメタサイエンスの一つと言われ、工学・理学の全分野を支え、
加速させるために不可欠な学問になっています。
情報学の研究成果、知見や技法をうまく利用すると、
研究の進捗が速やかであったり、不要な試行の時間を節約できたりします。

第1次産業革命以降、社会の変革は工学の歴史です。
これからの超スマート社会を作り牽引するのは工学者となる皆さんです。
したがって、皆さんには自分の専門分野と並行して
情報学の基礎を学んで頂きたい。
早晩、人工知能が人間を超える技術的特異点、シンギュラリティの瞬間が
訪れます。
そのときこそ、人工知能を使いこなす情報学の智慧が必要となりますが、
さらに大切なものがあります。
それは皆さんにしかできない人工知能の使い方、目的です。
なかでも、新しい価値を生み出すことができるのは、
一人ひとりの専門分野における知識の社会への還元と
知識の深化を目的とする使い方ではないでしょうか。
いずれも、基礎的な確固たる専門知識と、
自らが積み上げた知見・発見の上にのみ成り立つものです。

附属図書館は、知識収集の場です。
設立以来、工学の専門図書を多数所蔵していますし、
電子ジャーナルというオンライン論文集も用意しています。
それぞれの専門領域における基礎から最新成果まで広く吸収できます。
また、能動学習の場でもあります。
基礎を充分に学びつつ、互いに切磋琢磨することで、
研究のための足腰を強固に鍛えて頂くことを期待しております。

教職員のおすすめ図書

Y.K.(学術情報課)


ルイス・サッカー著 幸田 敦子訳 講談社  2006.12
請求記号:933.7||Sa 12  図書ID:6009992

主人公スタンリーが困難を乗り越え、不運に負けず成長するお話です。
この本の魅力は、読み終えたときに、スタンリーの成長を通して
読者である自分自身の中からも、新たな自分を発見するところでしょう。
『児童文学』ではありますが、子どもだけではなく
大人の方にも幅広く楽しんでいただける本です。
子どもの頃に読んだことがある方も、改めて読んでみては
いかがでしょうか。

 

私は、息子が中学生の頃にこの本に出会いました。
先日、この本が新聞の大学生による推薦図書欄に
紹介されていたので、懐かしくなり
もう一度読んでみようと手に取ってみたのです。

 

息子は現在社会人3年目、やっと仕事が自分のものになって
きたかなあというところです。
この春、一人暮らしを始め、巣立っていきました。
このオーロラの写真は息子が一人旅に出かけた際に
お土産としてくれたもの。
もう親の手を離れてしまいましたが、今はさみしいというより、
たくましく成長した彼を嬉しく思います。


オーロラの写真

 

春は出会いと別れの季節です。
新たな活躍の場へと、歩みを一歩進める方もいらっしゃると思います。
困難や戸惑う場面もあることでしょう。
その時には、ぜひスタンリーのように最後まで諦めず、
幸せを掴んでほしいと願っています。

 

どの方にもキラキラと光る星があります。
ぜひその星を見つけてください。